2014年4月14日月曜日

夢のカケラ

春の太陽はまだ低くて、日当たりの悪い我が家でも、
朝の光が刻々と変化するのが感じられる。

日差しの動きを感じようと感覚を澄ませていると、
さっき見た夢のカケラが、ふっ、と通り過ぎる気がしてはっとする。

夢はあんなにはっきりしていたのに、
起き出した今はすべてが曖昧でぼんやりしている。
誰がいて、何をしたのかも思い出せない。

なのに、光の揺らめきの中に、誰かの顔が一瞬浮かんだり、
夢の中で心を満たした感情がさっと横切っていったりするので、
ああ、そうだった、それで、ええと、と深追いしたくなる。
けれど追えば追うほど、その姿はむしろぼやけて、遠ざかっていくのだ。

陽の光とともに、心もゆらゆらと落ち着かないとき。

日が高くなり、日差しも一様に注ぐようになると、
うそのように気分も落ち着く。

春眠暁を覚えず、とはこんなことをいうのかもしれないけど、
それにはちょっと遅いか、と思った今朝のこと。



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