自宅療養しているということは、薬その他のサプライの在庫管理や
使用している機器のメンテナンスが必要になる、ということで、
これがけっこう神経を使う。
ALSの場合進行を遅らせる効果のある「リルテック」が唯一の薬なので、
それは朝晩飲んでいるのだが、それ以外に以前から飲んでいるアレルギーの薬、
おなかの調子を整えるための薬、耳鳴りを抑える薬、痛み止めがあり、
さらに尿路感染に対応するため抗生物質を飲むことがあったり、
その場合に合わせて飲む薬が替わったりといろいろある。
それらの飲むタイミングが、「朝昼晩」だったり「朝晩」だったりするし、
抗生物質は飲む時と飲まないときがあるし、なかなかに悩ましい。
薬は、隔週でやってくる訪問医が処方して、薬局が届けてくれるのだが、
症状にあわせて臨時に処方してもらうものもあったりするので、
残り数だけ見ても、きちんと飲んだかがわからないため、
毎日飲み忘れ、重複服用がないように注意して、回毎の小袋に分けて用意し、
看護師やヘルパーが間違えないようにしている。
他にも傷用軟膏やらかゆみ止めなど外用薬もあり、その在庫管理も必要だ。
経管栄養剤の「ラコール」も医師処方で薬局に届けてもらうので、
医師が来たときに何箱必要か、ちゃんと把握していなければいけない。
以前は、日によって普通に口から食事していた日もあったので、
そのつど必要個数が違ってかなり悩ましかったのだけど、
年明けから全食ラコールにしてしまったので、その悩みは今はなくなった。
ラコールはミルク状なので、そのままだと下痢を起こしやすいため、
デキストリン剤である「リフラノン」という添加食品を別途購入している。
これも切らさないように注意しなければいけない。
サプライ関係では、パッドやガーゼ、手袋、ウェットティッシュ等の消耗品に加え、
バイパップの加湿タンク用と吸引器のチューブ洗浄に使う精製水も切らしてはいけない。
幸いネットで注文すると、ほぼ翌日に送ってくれる店があるので助かっている。
バイパップのマスクは1~2日毎、ベルトは毎日スペアと交代で使い、清潔を保つ。
ホースも時々水洗い、花粉フィルターも週1くらいで交換する。
吸引器のタンクとチューブは毎日洗浄。
チューブと先に付けるレディケアはひと月くらいで交換するが、
これも医師から出してもらうので、お願いするタイミングを逃さないようにする。
カフアシストのマスクは使うつどウェットティッシュで拭く。
フィルターを2週間ごとに交換するので、ホースもそのときスペアと替えて洗う。
交換フィルターは業者に届けてもらわなければいけないので、
在庫切れにならないようにする。
起きて生活していたときは、これらに加えて着替えやら、
椅子に座っているときに敷いたり、掛けたり、手を載せたりするタオルなどがあり、
洗い換えを用意してはいるものの、選択のタイミングや天気によって
うまくまわらなくなることがあって慌てたものだ。
今はベッド生活になったので、このへんはずいぶん整理されて楽になった。
同居の家族のない患者さんは、こうしたこともヘルパーさんやナースに頼るのだから
さぞかし大変だろうなあ、と思う。
うちの場合は、夫は言葉がしゃべれるから、「リルテックは?」などと確認できるので
助かっているけれど、そうでない人の介護・看護に当たる人たちは神経を使うだろうな。
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