ギタリスト飯泉昌宏さんとヴァイオリニスト専光秀紀君のデュオによるライブが
オルケスタの本拠地、横浜の三田教育研究所ホール「タンゴの家」であった。
土日はヘルパーさんや看護師が来る予定はないので、長時間の外出は避けているのだが、
この会場は地元で近いこともあり、夫が
ちゃんと聞いてきて欲しい
というので出かけてきた。
友の会の皆さんは、オールドタンゴファンが中心だが、今日は幾分若いお客さんの姿も。
三田塾ホールの席はほぼ満席の盛況だった。
タンゴというとオルケスタやコンフントの編成が主流と思われるかもしれないが、
もともと娼館で男たちが待つ間に生まれてきた音楽、
ギターやヴァイオリン、フルートと言ったポータブルな楽器のソロやデュオがその始まりだ。
だからこのデュオは、いわば「原点回帰」(飯泉&専光談)のスタイルなのだ。
プログラムは古典タンゴからピアソラまで、オリジナルやアルゼンチンサンバの曲も含め、
ヴァラエティに富んでいて、飯泉さんのMCも、曲や作曲者について過不足ない説明で
とてもわかりやすく、楽しめた。
出だしのUna Noche de Garufa、El Chocloあたりは、もう少しギターの低音が欲しい感じだったが、
プログラムが進むにつれ、二人のやり取りも面白くなっていった。
一番印象に残ったのは、ピアソラのEscualo。
ヴァイオリン超絶技巧の曲だが、専光君のまったく無駄のない弓遣いから繰り出される
音の正確さと安定感が素晴らしかった。
これまで多くの楽曲をギターのために編曲し、自ら録音してきた飯泉さんの音作りも、
奇をてらわず、あるべき音をキチンと立たせていて、安心して聴くことができた。
暑い午後だったけど、「タンゴの家」でいい音に浸ることができて英気を養えた。
さて、このデュオ、10月27日(日)14:30から
今度は飯泉さんの地元のさいたま市民会館うらわでライブを行う予定。
また、11月10日(日)には、
この秋横浜で行われる「横濱音祭り2013」の連携イベントとして
オルケスタYOKOHAMAとそれを母体にして生まれたユニットが出演する
「港横浜タンゴフェスティバル」に、平田耕治クワルテート、Mentao と共に参加する。
こちらは横浜市開港記念会館で13:00から。
乞ご来場!