2013年7月24日水曜日

我が家の猫物語(14)困った人々

前回のつづきです)

家の中は、一見何もなかったように見えたが、
プロの泥棒は、物色した痕を残さず貴重品だけ持っていくというから、
細かく見てみなければわからない。

一見してわかったのは、
 1)4個の猫トイレの置き方が間違っていて、内1個の入り口が塞がるように置かれている
 2)猫砂は紙なので袋の口を紐で縛って湿気が入らないようにしているのだが、
  その紐は、はらり、とひと巻きしてあるだけ
 3)カリカリの袋の口も、プラスチックの留め具で閉じているのに、ひょいとかけてあるだけ

何もちゃんと出来ていないじゃないか!!

そうこうするうちに、シッターAが打ち合わせ時にも同行したMさんとやってくる。
Mさんは、以前から知っていた人だし信頼していたので、専らMさんに話す。
「Mさ~ん、これどういうことよ~」

上記3点は見ての通り、Mさんも、「これではだめね」とAに言う。
勝手口を開け放して帰ってしまったことについては、
「私もそれでいいのかと思いましたが、換気のために窓を開けて帰ったりすることは
他のお宅でもあるので・・・」
「全然違うでしょう!少しでも変だと思ったら、確認すべきじゃないんですか?」
「おっしゃる通りですが・・・盗難とかはなかったんですよね?」
「さっき帰ってきたばかりで、まだ調べてませんよ!」

私が個別の事柄について、かなりきつい口調で文句を言った後、
夫が、彼らのやっていることが、如何に職業倫理に欠けているかを淡々と説く。
さすがお役人である。事務的な口調が、かえってコワイ。
こいつが敵じゃなくてよかった
と思うのはこういう時だ。

とにかく、としを逃がしたこと、
仕事がきちんとできていなかったこと、
家を無用心な状態にしたことについて
どう責任をとるのか、示すように言って二人を帰す。

その後、社長の女性とも電話で同じ様なやりとりを繰り返す。
こちらは、相手が事業体としてどう責任を取るつもりなのか、
こういう場合どういうポリシーを持っているのか、
を聞きたいわけなのだが、

 起きたことは申し訳ない
 損害があれば弁償します←なにそれ、弁償すればそれでいいの?
 とし君はおうちの近くにいることが確認できているので←どこに?私は見てないよ
 責任を持って見つけます←どうやって?

などと言うばかり。
としが帰って来なかったら、チラシを作るなどの手段を講じる用意があるのか、ないのか、
なければ、どうするつもりなのか、と言った具体的な台詞が出てこないのだ。
挨拶ぐらいしに来るかとも思ったが、それもなかった。

その夜、結局としは戻って来なかった。

翌朝、起きてしばらくしてとしが戻ってきた。
掃きだし窓の方からいったん入ろうとしたのに、
勝手口に回ってしまい、そっちにはみいみちゃんと弁慶がいて、
彼らを入れずにとしを入れるのに苦労したが、何とか成功。

ア○ールにも知らせなければ、と、営業開始の10時になるのを待って電話すると、
なんとまだ留守電。呆れて開いた口が塞がらない。

20分ほどして、社長から電話が入った。

「あ、さっき電話したんですよ」
と言えば、「ご用件は」と聞くのが礼儀だろう。ところがこのひとは、
「緊急連絡のために、わたくしの携帯の番号をご連絡しようと思いまして~」と言う。

「その必要はないと思うんですけど」
と言えば、「あら、どうしてですか」と普通は言うだろうが、このひとは、
「それで、としくんのお写真をお借りしたいと思いまして~」と言う。

「あんた、バカか」と言いたいのをぐっとこらえ、
「さっきお電話したのはですね、としが戻ってきたからですよ!」
と言って、やっと事の次第を呑み込んだようす。疲れる・・・

ともかく、起きたこと、したことについてどう責任をとるつもりなのか、
整理して改めて連絡するように言って電話を切る。

としは怪我はしていなかったが、尿の出が悪いようだったので、翌日病院へ。
結石も膀胱の腫れもみられないので、ストレスだろうから、
消炎剤の注射と抗生剤の飲み薬で様子を見ることに。
これではまだ、一件落着とはいかないな、と思う。
今回のことで病気になったとしたら、どこまで補償を求めるべきなのだろう。

夕方、近所の花屋から、
ア○ールから花を届けたいので在宅時間を知らせて欲しい、
という留守電が入る。
花?しかも、近所なのに、自分でじゃなくて届けさせる?
なにそれ?
花屋に電話して、受け取る理由がないので断る、と言うと、
花屋の兄さん、ククッと笑いをかみ殺していた。

(つづく)

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