え?
声はデスクの上に置いてあるラジオから聞こえていた。
このラジオは、スペイン語講座をタイマー録音するためのものなのだけど、
充電器とスピーカーを兼ねたクレードルから少し浮いた格好でONになっていた。
いまはその予約した時間ではない。
なぜ?
位置が動いていたのは夜中に猫が蹴飛ばしたのかもしれないけど、
本体のスイッチはぐいっと押し下げるタイプ。ちょっと動いたくらいではONにならない。
なぜ?
本体をクレードルにカチリとはめると、スピーカーから関西アクセントの男性の声。
え?谷本さん?
いや、そんなはずはない。
でも、聖書の話をしている。
ダビデの詩編がどうとか、キリスト者の国籍は天にあるから天がHomeとか。
さらに聞き進むと、どうやらこれはゴスペルの歴史の番組らしいことがわかる。
それにしても、内容が説教(礼拝におけるみことばの解き明かし)になってる。
誰?
後で調べたら、これだった。
カルチャーラジオ芸術その魅力「ゴスペルソングの歴史」
話していたのはNOBUというゴスペルシンガー。
その世界では有名人らしいけど私はゴスペルはあまり聞かないので知らなかった。
ググってみた限りでは牧師ではないらしい。
どうやら再放送だったらしく、改めてこの回を聞きなおして確認はできないのだけど、
詩編39篇の
主よ、私の祈りを聞き
助けを求める叫びに耳を傾けてください。
私の涙に沈黙しないでください。
という部分を引いて、
神様を信じたからと言って、毎日がハッピーになるわけではなく、嵐はくる。
ダビデのようにこう祈らずにいられない日もある。
でも朝は必ず来て、朝には希望がある、ということをゴスペルは歌っている。
というような内容だったと思う。
たぶんそれは、私がいま必要だったメッセージなのだ。
必要なことはすべて神様が備えてくださる
すべてのことには時がある
というのはある意味信仰的生活の中心で、私もいつも心に思っていること。
だから、きょう私の耳にこのメッセージが届いたのだ。
だけど、ラジオのスイッチ。。。
不思議な出来事だった。