2016年11月27日日曜日

カストロ逝く

キューバのカストロ前議長が死去した。
私が学校に行っていた時代は、まさに冷戦時代であり、
日本はとにかくアメリカこそがよい国だという教育をしていたから
キューバについては否定的なことばかり聞かされ、それを鵜呑みにして大人になった。

タンゴを聞くようになって、アルゼンチンやチェ・ゲバラを経由して中南米側からの視点を得ると、
今まで聞かされていたことがいかに偏っていたか、自分がいかに浅はかだったか気づかされた。

医療や教育を無料にするなどの施策が人々を「貧しく」してきたかもしれないが、
今、グローバル化という名のアメリカ化がもたらす「豊かさ」に疑問符が灯るとき、
果たして本当の豊かさとは何か、私たちの国はなにか間違っていないのか、
問うべき時なのだと思う。


この日にカストロさんが亡くなるなんて予想もしていなかったけれど、
昨日は我が家でいつもの餃子の仲間と「手巻きタコスパーティー」の日だった。
「ラテン成分が不足している」とK氏が言ったことから始まったものの、
途中たこ焼き会になりそうになり、なんとか軌道修正してタコスに。

とはいえ、キューバやメキシコに行ったことがあるメンバーもいるものの、
メキシコ料理すらろくに食べたことがないひとが過半の中で(私もそのひとり)
分担して食材を準備、持ち寄ったのでほとんど闇鍋状態で開催。


ラテンなのでやっぱりコロナビール。(撮影K氏)
瓶にささっているのは黄色いけどライム。この国産ライム、なかなかジューシーだった。


タコスの皮、tortillaはアマゾンでポチっとした。(同じくK氏撮影)
           



野菜スティックとディップは、ラテンかどうかわからないけど野菜が食べたいので作成。
手前のsalsa rojaは「料理は苦手」なバレリーナ製。(美味でした)
鶏肉はゆでたものとスモークチキンを用意。


牛肉は指示通り塩コショウで炒めただけ。
トランペット吹き製作の豚肉は二種類。どちらも手間かかかっててこれも美味でした。
右は「cevicheのようなもの」。
オーソドックスなレシピが見つからず、レモン汁ライム汁の量も、入れるべきハーブもまちまち、唐辛子はどの程度入れるのか、謎だらけだったので、とりあえずタコを2パック買い、それに見合う量の鯛を購入。まさに目分量でレモンとライムを絞り、たまねぎとトマト、コリアンダーと塩と投入。青唐辛子は種を念入りに取り除いて恐る恐る一本だけ。(だって辛すぎたら困るし)。
そんな感じでてきとーに作ったのに、けっこう美味しく出来てホッとしたのだった。


 バレリーナ調達の立派なチョリソー


ミロンゲーラ・ビオリニスタ製作のsalsa mexicana y chimichurri も到着して賑やかに。


salsa mexicanaはguacamoleにもなってこんな風に。(Tちゃん自作、撮影)
 
 
 
闇タコスパーティー、なかなか美味しく楽しい夕べだった。
さあ、次回はどこの国の料理になることやら。

2016年11月15日火曜日

銀行

先日、夫のところに銀行から定期預金の優遇金利の案内が来た。
3ヶ月だけだけど、いまは定期預金もほとんど金利がつかないので、
ちょっとでもつくなら利用したいというので手続きをすることにした。

案内を見ると、あらかじめ資金を普通口座に入れておいた上で
店頭のみでの取り扱い、とある。
この銀行の口座は、夫が日常の小遣い用に使っていたのでお金はあまり入っていない。
メインの口座の方からまず入金しようとしたのだが振込手数料が惜しいので、
カードで数回に分けて引き出してからこちらに入金し、
さて窓口で代理人が手続きするための委任状のフォーマットは?とウェブサイトを見ると・・・

窓口でのお手続きはご本人のみとさせていただきます。

そうなのか。
それなら、今回の優遇でなくても手続きができるもので金利が少しはいいものに充てておいて、
と夫が言うので、とにかく店舗に行ってみることにした。

道すがら思ったこと。
ある商品について店頭扱いに限るというのはたぶん許されるやり方なのだろうけど、
そうすると夫のように病気やその他の理由で店頭に来られない人は
はじめから除外されてしまうわけで、それって差別にはならないのかなあ?

店頭で待つこと10分弱。やっと順番が来て受付へ。

「このご案内を頂いたんですけれど、これは夫の口座で、夫は病気で来られないんです。
窓口では本人しか手続きできないと聞いたんですが、代理人はだめなんですか?」

  「申し訳ございません。そのようになっております。」

「それって障害者差別にならないんですか?」

  「えー、窓口のお手続きはご本人のみとなっておりまして。」

「つまり家を出られない人は利用できないから、差別することになりませんか?」

  「すみません、おかけになって少々お待ちください。」

おねいさん、小走りにバックオフィスに消えた。

しばらくして、バックオフィスからきっちりスーツを着た男性行員が登場。
  「担当を交代致します。いま、ご事情は伺いました。
  一応窓口ではご本人のみということになっているのですが、
  そういうことですし、またせっかくご来店頂いたのでなんとかしたいと思うのですが、
  こちらの口座はご主人様はご印鑑でご登録でしょうか、サインでしょうか?」

「カードは預かっていますが、それは聞いていませんでしたね。
 でもそれってそちらで調べて頂ければわかるんじゃないんですか?」

  「おっしゃる通りです。少々お待ちください。」

また消えた。

  「わかりました。サインでした。
  ですと、奥様にご印鑑お持ちいただいても手続きはできないので、
  なにか方法がないかといま検討しておりますので、もう少しお待ち頂けますか?」

「あの、別にできないのであれば、ほかの定期とかあればそれでもいいんですけど。」

  「いや、いまこれに勝るものは。。。すみません、もう少しお待ちください。」

しばらーくして。

  「お待たせして申し訳ございません。
  週明けのご都合の良い時にこちらからご主人様にお電話を差し上げて
  口座番号と暗証番号の入力で本人確認をした上でご意志を確認させていただければ
  今回のこの定期預金に振替の手続きをさせて頂けるのですが?」

なーんだ、言ってみるもんだなあ。

それとも、私ってクレーマーだと思われた?
確かに声はちょっと大きかったかもしれないけど、
素朴な疑問を口にしただけだったんだけどなあ。


なにはともあれ、昨日約束の時間に電話がかかってきて、無事に
(途中相手の通話ホールドミスで本人確認を2回することにはなったけど)
手続きをすませることができたのだった。

そして今日、メインの銀行から
「カードによる不審な取引はありませんでしたか?」
という問い合わせの郵便が来た。
振込と引き落としだけだった口座に急に動きがあったから怪しまれたのね。。。