2015年10月7日水曜日

タマゴのチカラ 

ふと気が付けば、このブログも放置したまま9月が過ぎ、10月ももう1週間。
何かがあったのというより、むしろこれまでになく淡々と毎日が過ぎ、
書きたいことはあっても言葉が溢れてくるという感じがなく、
むしろ書く事が億劫になっていた。

日々淡々と過ごせていたのは夫の状態が割合安定しているからだ。
この3年半、目まぐるしく変化する状態に対応するため、
ルーティンというものが定まらないままに、しかしやることは沢山あり、
かつそれを妨げる条件はどんどん変化し新たな問題も発生し続けてきたのとは大違いだ。

ひとつには、口から食べるのをやめ、すべて胃ろうからの経管栄養と水分補給にしたことで、
誤嚥がなくなり、しつこい痰に苦しめられることがなくなった。
食べる楽しみがなくなってしまったのは残念だが、誤嚥から起こるトラブルの苦しさを考えると
やはりリスクを排除したほうがよいと思う。

そしてもうひとつの要因と思われるのが、卵。
6月の敗血症騒動後、アルブミン値を上げるためタンパク質を強化するようにとDr。に言われ、
それまで半固形の経管栄養剤をお湯でのばしていたのを牛乳に変え、
さらに毎日卵1個を追加した。

卵は温泉たまごにして胃瘻からシリンジで注入する。量にしてちょうど1本50mllというところ。
夫はこれまで1,300kcalを経管栄養で朝500g、昼夜各400g摂っていたのだが(容量では100g=90mlくらい)だんだんお腹がいっぱいになってしまうようになり、5月ころから1,200に減らしていた。もしかするとそれで抵抗力が落ちて敗血症になったのかもしれない。

経管栄養1,200+牛乳+卵に変えてから、頑張って1,300入れていた時より体調はずっと安定している。卵は完全栄養体と言われるし、昔は病人にしか食べさせなかったくらいだし、アミノ酸スコア100の食品だということは承知していたけれど、これほどはっきりとその力を感じたことはない。

私はコレステロール注意報出されて服薬しているくらいなので、卵は積極的には食べないのだけれど、朝、夫の温泉たまごがシリンジで吸いきれずに匙にほんの爪の先ほど残ったのをペロっと舐めるのだけど(もったいないから)、それだけで調子が良くなったくらいだ。

だから
なんとなく体調がすぐれない人、食が進まない人には卵をお勧めしたい。

温泉卵は、卵をどんぶりに入れてたっぷりのお湯を注ぎ
ラップをかけて置いておけば20~30分でできる。
室温によってお湯の冷め方が変わるし、卵の固まり方も好みがあると思うので、
ティー・コゼを被せるなどして調節すればよい。